「総務やさん」第1009号

●外国人労働者の受け入れ拡大

・・・・(株)総務システムサービス
代表取締役 伊藤 碩茂(ヒロシゲ)

 日本政府は長年、移民や難民受け入れに厳しい態度をとってきました。ところが、極端な人出不足や少子化対策の失敗により、一転して外国人労働者の受け入れ拡大に舵を切ろうとしています。
 外国人労働者の受け入れ拡大がスムーズにいけば理想的ですが、どうしてもいくつかの課題が想定されるでしょう。今回はその中でも大きな問題となる2点に触れておきます。

・文化の違いや言語の壁
 外国人労働者が日本で働くにあたり、互いに異なる文化環境で育っているため、コミュニケーションや職場文化の適応に問題が生じる可能性があります。また、漢字・かな・カタカナが入り混じった日本語を理解するのは、非常に骨が折れることでしょう。
 言葉を覚えたとしても、コミュニケーションには微妙なニュアンスを感じ取らなければいけない場面が出てくることがあります。何を考えているのか、どうしたいのか等を積極的に聞き、理解をしようとする姿勢がお互いに必要になるでしょう。コミュニケーションがうまくいかない場合、労働環境の調和や仕事の効率に影響が出る可能性があります。

・人権と労働条件の保護
 どの時代でも起こることですが、法整備をしっかりしていないと、悪質な企業により外国人労働者が搾取されたり、劣悪な労働環境に置かれる危険性があります。労働者が適切な賃金と安全な労働環境で働けるように、人権保護は必須となります。
 特に3Kの仕事や単純肉体労働は、劣悪な職場環境になりやすく、違法就労の温床となりやすい傾向があります。
 また、外国人労働者はしばしば低賃金で雇用されることがあります。これにより労働市場における賃金水準が変動したり、地元の労働者との雇用競争が起こる可能性があります。そのため、事前の政策・法整備が重要となります。

 少子化が止まる希望は見えず、日本の労働力はこれから減少していくばかりに思えます。外国人労働者の受け入れ拡大やAIによる仕事の効率化、業務の機械化などを進めていき、超高齢社会となった日本をどう運用していくかを考えるフェーズにきているのだと感じます。


● サポート詐欺

・・・・野田 貴仁(のだたかひと)

 最近、ファイアウォールやUTMなど、セキュリティ商品にも脆弱性(セキュリティ上の欠陥)が報告されています。修正プログラムを適用すれば解決できますが、セキュリティ商品を導入するだけでは充分でなく、そういった情報にもアンテナを張って、最新の状態で安全を確保する必要があります。

 インターネット閲覧中に偽のセキュリティ警告等を表示し、サポート料金等の名目で金銭を騙し取ろうとする、いわゆる「サポート詐欺」が全国的に多発しているそうです。
 偽警告画面に表示された電話番号にかけてしまうと、偽のカスタマーセンターにつながり、不要なソフトウェアのインストールやサポート契約をすすめてくるため、絶対に電話をかけてはいけないものです。

 情報提供型のサイト等にある広告枠に不正なものが紛れ込んでいて、表示されてしまうケースもあるようです。最近では大手の広告配信サービス経由でも表示される場合もあるため、避ける方法がなさそうな状況です。

 自衛手段としては、偽警告画面が表示されるだろうという認識を前提にし、その上で偽警告画面が表示されても、慌てて連絡せず、画面を閉じるしかありません。
 さらに厄介なことに、全画面表示になってマウス操作を受け付けなくなったりすることもあるようなので、キーボード操作も含めて、対処法を確認しておくとよいでしょう。

 金銭をだまし取るだけでなく、不正なプログラムをダウンロードさせて、パソコンを遠隔操作できる状態にするケースも報告されています。こうなると、情報漏洩や不正アクセスなどの被害を受けるかもしれません。

 ここ数年、相談件数が右肩上がりで増加しています。詐欺の被害にあわないようにするには、手口を知ること、そして対処法を知ることが大切です。

【参考】
1.警察庁 サポート詐欺対策
https://www.npa.go.jp/bureau/cyber/countermeasures/support-fraud.html

2.山口県警察 サポート詐欺「偽警告画面」の消し方
https://www.pref.yamaguchi.lg.jp/site/police/221029.html