「総務やさん」第1099号

●トランプ氏は自己愛性人格障害か?

・・・・(株)総務システムサービス
代表取締役 伊藤 碩茂(ヒロシゲ)

 近年の政治状況を振り返ってみると、ドナルド・トランプ氏の発言や行動が国内外で大きな議論を呼んでいることは否定できません。 
 「事実と異なる」と指摘される発言が繰り返し報じられ、強い自己主張や対立的な姿勢が目立つ場面も多く見られます。長く社会を見てきた者としては、「政治家というものは、もう少し言葉に慎重であってほしい」と感じることが少なくありません。

 こうした状況から、一部では「トランプ氏は自己愛性パーソナリティ障害ではないか」といった推測が語られることもあるようです。しかし、この種の議論には慎重さが求められます。
 精神医学的な診断は、本来、専門の医師が直接の臨床評価を行ったうえで下すべきものです。例えば、アメリカ精神医学会には、いわゆる「ゴールドウォーター・ルール」と呼ばれる倫理規定があります。これにより精神科医の多くは、公人や有名人に対して、直接診察をしていないにもかかわらず診断を下すことには非常に慎重です。

 また、政治家の言動には、自己の実績を強調したり、強いレトリックを用いたりする傾向がもともと存在します。こうした振る舞いが「自己愛的」に映ることはあっても、それがそのまま臨床的な診断基準に該当するとは限りません。政治的な戦略と心理学的な診断は、明確に区別されるべき領域です。

 とはいえ、トランプ氏のコミュニケーションスタイルについては、以下のような特徴がしばしば指摘されています。

・自己の成果や能力を強く誇示する傾向
・批判に対して攻撃的に反応する場面が見られること
・事実関係が不正確だとされる発言が繰り返し報じられていること

 これらの特徴を「政治的スタイルの一種」と捉えるか、「問題のある振る舞い」と受け止めるかは、立場によって大きく異なります。
 だからこそ、一面だけを見て安易に評価するのではなく、客観的なデータや分析を踏まえて冷静に判断する姿勢が求められます。

 結局のところ、政治家の言動をどう受け止めるかは、私たち一人ひとりの判断に委ねられているのだと思います。自省を込めたつぶやきではありますが、事実に基づき、落ち着いて考える姿勢だけは忘れずにいたいものです


●子ども・子育て支援金の保険料徴収が始まります

・・・・三島 京子(みしまきょうこ)

 4月より子ども・子育て支援金制度が開始となりました。集められた支援金は、以下の事業に充てられるとされています。

・児童手当の拡充
・妊婦のための支援給付
・出生後休業支援給付
・育児時短就業給付
・こども誰でも通園制度
・育児期間中の国民年金保険料免除

 では、どのように納めるかというと医療保険料に上乗せして支払う仕組みとなっています。協会けんぽ等に加入している方は健康保険の保険料として給与から控除されることになります。

 協会けんぽの場合、令和8年度の支援金率は0.23%です。例えば標準報酬月額が30万円の場合は、30万円×0.23%=690円で会社と従業員で折半となるため、月の会社負担345円、従業員負担345円となります。

 給与だけでなく賞与にも支援金が発生するため、4月賞与がある会社はご注意ください。

 今年度から令和10年度にかけて段階的に構築していく制度とされているため、支払う金額が増える見込みとなっています。今後、支援金率の変更を注意して見ていく必要があります。

 なお産休期間中や育休期間中の方は、医療保険料や厚生年金保険料と同様に支援金も免除の対象となります。

 以前より会社のみ負担している「子ども・子育て拠出金」とは異なる制度のため、正しく理解して対応するとともに対象の従業員に周知していく必要があります。

【参考】子ども・子育て支援金制度について(こども家庭庁)

https://www.cfa.go.jp/policies/kodomokosodateshienkinseido