「総務やさん」第1089号
●今回の総選挙の結果を予測する
・・・・(株)総務システムサービス
代表取締役 伊藤 碩茂(ヒロシゲ)
1月19日、高市首相が衆議院解散を表明しました。予想していたより相当早期の解散に驚いた方も多いのではないでしょうか。1月27日公示、2月8日投開票の短期選挙日程や、解散の影響による来年度予算案年度内成立の難しさ等指摘の声も上がっているようです。まだ各党の方針は出揃っていませんが現時点の争点を見ていきたいと思います。
1.自民党単独での過半数獲得か
現在の与党である自由民主党が単独での安定多数を確保できるかどうかは、正直なところ不透明です。多数の予測では、過半数233議席の獲得は難しいとの見方が強まっているようです。
2.野党側再編の影響
主要野党である立憲民主党と公明党が新たな中道勢力として協力関係を築く動きが報じられています。これにより野党勢力全体の得票力が高まる可能性があります。世論調査では「投票先を決めていない有権者」が一定割合おり、ここが野党に流れると勢力が拡大しやすい状況と見られます。
3.新党・第三極の動向
日本維新の会や、参政党などの第三勢力も地域で支持を獲得しており、選挙区ごとに影響力を発揮する可能性が考えられます。これらの政党が単独で議席を増やす場合、政局に大きな影響が出ると予想されます。
結論としては、自民党単独の過半数獲得は難しいものの、依然として国会最大勢力となる可能性が高く、野党再編・中道勢力が与党対抗勢力に成長するかどうかが鍵……というのが、現時点で可能性の高いシナリオと言えるのではないでしょうか。
最近の選挙では、インターネットやSNSなどの影響も大きいと言われています。テレビの報道をベースに判断する層、SNSを中心に情報を集める層など、従来に比べて多様なアプローチが必要になるのは間違いありません。
各党が短い期間でどの層にどのような選挙活動を行うかにも注目です。
●インボイス経過措置第2段階へ
・・・・河合 めぐみ(かわいめぐみ)
インボイス制度の「50%控除」が2026年10月より開始されます。
現在、免税事業者からの仕入れで認められている「80%控除」が「50%控除」へと引き下げられ、仕入税額控除が「できなくなる」割合が現在の20%から50%に変更となり、実質的な納税負担が2.5倍に増加することになります。
インボイス制度は、2023年10月1日から導入された新しい消費税制度です。この制度では、適格請求書発行事業者として登録された課税事業者が発行する「適格請求書(インボイス)」を保存することで、仕入税額控除を受けることが可能となります。これをもとに消費税額の計算を適切に行う仕組みとなっています。
インボイス制度導入に伴い、特に免税事業者との取引における仕入税額控除が適用できなくなるという大きな変化が生じます。課税事業者に対してコスト負担を増大させる可能性があるため、急激な影響を緩和することを目的に経過措置が設けられました。
インボイス制度の経過措置による控除割合が80%から50%へ切り替わるタイミングは、2026年(令和8年)10月1日です。
この控除割合は、原則として「課税仕入れを行った日」で判断されます。この切り替わりの日付を正確に把握し、取引のタイミングによって適用される控除割合が変わることを認識しておく必要があります。
売り手側の事業者に関わるもう一つの軽減措置に「2割特例」があります。インボイスの発行事業者になることによる事務作業の増加や利益の減少を防ぐための制度で、インボイス制度の施行に伴い、免税事業者から課税事業者になった事業者が対象です。
この2割特例を適用できる期間は、令和8年9月30日までの日の属する各課税期間までとなっています。
2026年10月1日の「50%控除」移行に向け、直前に慌てないよう、今から準備を進めておくとよいでしょう。
今後、控除割合が80%から50%、そして最終的には控除不可となることを念頭に置き、販売価格や契約内容の見直しを行う必要もあります。
「50%」の短期的な対応と同時に、2029年の「0%」になった時にも耐えられる中長期的な取引戦略を立てることが大切になってきます。
