「総務やさん」第1107号

●円安はどこまで進むか?

・・・・(株)総務システムサービス
代表取締役 伊藤 碩茂(ヒロシゲ)

 最近、「円安はどこまで行くのか?」という話題をよく聞きます。結論から言えば、為替介入だけで円安を止めるのは難しい、というのが市場の共通認識のようです。

 円安は、次の3つの力が働くときに進みます。 ・日米の金利差(アメリカの高金利と日本の低金利の差) ・日本の経常収支(燃料価格の高騰→輸入増→円が売られる) ・日本経済への信頼(財政や国債市場に不安が出ると、円が売られる)

 これらを踏まえて、今後1~3年の中期で円はどこまで動くのでしょうか。ポイントを整理してみます。
 まず、為替介入ですが、介入は変化のスピードを遅くするだけでトレンドは変わりません。トレンドを決めるのは金融政策と言われています。

●シナリオ1:米国金利が少しずつ低下、日本もゆっくり利上げ
 最も現実的であり、140~160円あたりで推移する可能性が高いと思われます。極端な円安は落ち着きつつも、すぐに120円台に戻るような展開ではないでしょう。

●シナリオ2:アメリカが強く、日本の成長が弱いまま
 円安が続く場合、160~180円もありえます。この場合、海外投資が増え、日本からお金が出ていく流れが長引くと予想されます。

● シナリオ3:日本の財政への信認が揺らぐ
 確率は低いとは思いますが、急激な円安によるリスクにより180円超の円安になることも理論上はありえます。ただし、現時点でこのシナリオを本気で想定している投資家は多くはないようです。

 これらの部分が改善しない限り、円が100円近くまで戻る可能性は高くありません。一方で、200円のような極端な円安は、政治・経済が必ず何らかの対策を取るため、ベースシナリオとは言いにくい状況です。

 よって、現時点で最も現実的なのは、140~170円の範囲で動きつつ、やや円安方向に傾きやすい、という見方です。
 もちろん、アメリカの景気後退や金融ショックが起きれば、為替は一気に動くことがあります。「急変もありえる」前提で備えることが重要です。


●「不在通知」にご注意

・・・・山中 一(やまなかはじめ)

 「お客様宛にお荷物のお届けにあがりましたが、不在の為持ち帰りました。下記よりご確認ください。 (偽サイトへのリンク)」

 スマホのSMS(ショートメッセージサービス)にこのようなメッセージが届いたことはありませんか?

 今はインターネットで何でも通販できる時代です。非常に便利になった反面、それを悪用した詐欺も増えています。上記のように宅配業者の再配達サービスを装った詐欺の相談も多く寄せられているそうです。
 このような場合、記載されたURLをクリックすると、本物そっくりの偽サイトが表示されます。そこでIDやパスワードなどを入力してしまうと、個人情報が盗まれ、不正利用をされる恐れがあります。
 対策としては、メールやショートメッセージに記載されているURLをクリックしないことが第一です。ですが、例えば事前にセキュリティソフトを導入したり、キャリア決済の限度額を少額に設定しておいたりして、いざ不正利用があった場合にすぐに気づけるような状況を作っておくのも大切です。

 ただ、警戒をしすぎて荷物を受け取るタイミングを逃すのも大変です。運送関係の規制が厳しくなったことや人手不足も関係し、現場のドライバースタッフの負荷はますます大きくなっているといいます。
 指定の時間に必ず受け取りできるように外出時間に注意したり、宅配ボックスを利用したりすることで、再配達や荷物の持ち帰りの手間を減らすことができます。
 しかし、ここでも別の問題が浮上してきます。最近、玄関前や宅配ボックスに届けられた荷物が盗まれるという事件も増えているようです。

 通販を利用する際は、さまざまなリスクを意識しつつ、安心して受け取れる環境づくりを心がけてください

【参考】

1.国民生活センター 宅配便業者を装った「不在通知」の偽SMSに注意しましょう
https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20201126_2.html

2.NHK 「モノが届かなくなる」はずだったのに…?物流2024年問題
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250407/k10014770561000.html

3.ALSOK 宅配ボックスが狙われる?盗難手口と盗難防止対策について
https://www.alsok.co.jp/person/recommend/2020/