「総務やさん」第1064号
●夏を乗り切る秘訣! 熱中症予防に3つの栄養素
・・・・河合 めぐみ(かわいめぐみ)
暑さが本格化する前の「初夏」や「梅雨明け」。実は夏本番よりも熱中症のリスクが高まる時期だそうです。体がまだ暑さに慣れていない状態で急に気温が上がると、体調を崩しやすくなります。特に湿度の高い日には、普段から運動して汗をかいている元気な子どもでも、熱中症になる危険性があります。
そこで今回は、熱中症予防に効果的な3つの栄養素をご紹介します。しっかりと栄養を補給して、暑さに負けない丈夫な体をつくりましょう。
1.ナトリウム:電解質バランスを整える
ナトリウムは、体内の水分や電解質のバランスを保つために欠かせない栄養素です。汗とともに失われやすく、不足すると脱力感や意識障害を引き起こすことがあります。スポーツドリンクや塩分を含む食品で、適度に補給することが大切です。
2.カリウム:筋肉と神経の働きをサポート
カリウムは、筋肉の収縮や神経の働きに関与しており、不足すると倦怠感や不整脈になるリスクが高まります。小豆、海藻、バナナ、豆類などに多く含まれています。脱水症状を防ぐためにも、塩分と一緒にバランスよく摂取するのがポイントです。
3.ビタミンB1:エネルギー代謝を助ける
ビタミンB1は、糖質をエネルギーに変える働きがあり、疲労回復や夏バテ防止に役立ちます。豚肉、納豆、きのこ、枝豆などに豊富に含まれており、日々の食事に取り入れたい栄養素です。
ここで一品、これらの栄養素を摂取できる納豆とオクラの栄養ボウルをご紹介します。
ネバネバ食材の納豆とオクラを組み合わせた栄養ボウルは、食欲がない日でもサラッと食べられる便利な料理です。納豆にはタンパク質やビタミンB群、オクラにはカリウムが豊富に含まれています。
調理法は簡単で、刻んだオクラと納豆を混ぜて、ご飯や冷や麦の上にのせるだけ。気軽に、熱中症予防に必要な栄養素を一度に摂取できます。
また、夏野菜の代表格である「きゅうり」と「トマト」も熱中症予防や夏バテ対策にぴったりなので、積極的に取り入れたい野菜です。
きゅうりは約95%が水分で構成されており、体温を下げる「冷却作用」があるとされています。さらに、カリウムやビタミンCも含まれており、むくみの予防や美肌効果も期待できます。味が淡白なので、サラダや浅漬け、酢の物、冷やし中華の具材など、さまざまな料理に使いやすいのも魅力です。さらに、すりおろして冷たいスープにしたり、ヨーグルトと合わせてディップにするなど、アレンジ次第で飽きずに楽しめます。
トマトには、強力な抗酸化作用を持つ「リコピン」が豊富に含まれています。リコピンは紫外線による肌ダメージの軽減や、動脈硬化の予防にも効果があるとされ、夏の健康維持にぴったりの成分です。
さらに、ビタミンA・C・Eもバランスよく含まれていて疲労回復にも役立ちます。冷やしてそのまま食べるのはもちろん、オリーブオイルと合わせてマリネにしたり、冷製パスタやスープに加えるのもおすすめです。
このように、きゅうりとトマトは栄養価が高く、調理も簡単で、暑い季節にぴったりの万能野菜です。毎日の食事に積極的に取り入れていきたいものです。
一日三食の食事が大切なのは言うまでもありませんが、熱中症対策としては朝食をしっかり摂ることが非常に重要です。朝は眠っている間に失った水分やエネルギーを補う大切な時間です。
特に暑い日は、果物やヨーグルトなど水分と栄養素を多く含む朝食をしっかり摂ることが、体温調節や代謝の維持に役立ちます。
熱中症予防には、ナトリウム・カリウム・ビタミンB1の摂取が重要です。毎日の食事でこれらの栄養素を意識し、規則正しい生活を心がけて、暑い夏を健康的に過ごしましょう。