総務やさん

「総務やさん」第789号

結婚制度の終焉とその後
             ・・・・(株)総務システムサービス
                  代表取締役 伊藤 碩茂(ヒロシゲ)
 
 少子高齢化対策として、結婚を促進させる仕組み作りが全国で行われていま
す。ところが2015年の30代前半の未婚率、男性47.1%、女性34.
6%となっています。奇書「結婚の起源」の中で、人類史における結婚の最大
の要因は経済的理由であったということです。

 20世紀から現在に至るウーマンリブや男女格差是正運動の中、女性の経済
力は格段に向上しました。その結果、婚姻率が下がり、離婚率が上昇するのは
必然です。日本では3組に1組、アメリカでは2組に1組が離婚します。

 近代における日本の結婚制度は、家制度と密接に結びついていました。更に
結婚後の出産への倫理的拘束力が強く、つい最近まで未婚の母は社会倫理上、
よろしくないこととされてきました。これらは日本が諸外国よりも婚姻の脱近
代化が遅れた最大の理由です。更に、戦後確立した終身雇用と専業主婦の登場
が、女性を明治近代化で確立した婚姻制度に縛り付けることになりました。

 その後日本が少子高齢化に対して怠った抜本的対策は以下の通りです。
 *夫婦別姓を認めない。
 *世界標準となりつつある、片方の意思のみで直ちに離婚できない
 *事実婚に対して、婚姻並み税制優遇や年金制度を認めていない。
 *父子家庭に母子家庭並みに優遇しない・・・・・

 今や、結婚は純粋に個人の選択の問題です。とりあえず出産、就職、介護、
世間体などとは分離して考え実行に移すべきものです。子供が欲しいから結婚
する、結婚のために就職する、親の介護のために結婚する、世間体を取り繕う
ために結婚する・・・すべてよろしくない結婚となりつつあります。

 奇書「結婚の起源」の中で、”結婚”とは、役割を取り決めることであり、
”愛情”とは別ものであるとしています。”結婚”で永遠の愛を誓うのは、幻
の夢を追うことかもしれません。
 (参考:”結婚不要社会”山田昌弘著 朝日新書) 


伝統と格式を重んじながらもルールは変わる
                  ・・・・野田 貴仁(のだたかひと)

 テニスの四大大会のひとつであるウィンブルドン選手権、2019年の男子
シングルス決勝戦、すごかったですね。4時間57分にも及ぶ長い時間の末に、
決着しました。一方に複数のチャンピオンシップポイント(決勝戦でのマッチ
ポイントをこう呼びます)の機会がありながら、逆転して、相手のほうが優勝
した決勝戦というのは70何年ぶりということですから、どちらが勝ってもお
かしくない接戦といえると思います。連休中ということもあり、最後までご覧
になった方もいらっしゃると思います。

 今年のウィンブルドンでは最終セットの扱いについてルール改正が行われて
いました。昨年までは、相手に2ゲーム以上の差をつけて6ゲームを先取する
か、タイブレーク無しのアドバンテージセット(2ゲーム差がつくまで続ける)
としていました。例えば、6-3とか、9-7とか、24-22とかになるわ
けです。今年からは、相手に2ゲーム以上の差をつけて6ゲームを先取する部
分は同じで、6-6以降も2ゲーム差がつくまで続けますが、12-12にな
ったら7ポイント先取のタイブレークを実施することとなりました。ですので、
今回は、24-22にはなり得ず、最大でも13-12となるわけです。そし
て、この最後の試合も新ルールが適用される展開となったわけです。

 ウィンブルドンでのルール変更は久々で、前回の変更がいつか記憶がないの
ですが、相当昔のことだと思います。なぜこのようにルール変更が度々行われ
るかというと、理由は一つで、試合時間の短縮です。観戦を楽しくする目的と、
大会の試合進行を効率よくする目的があるのではないでしょうか。あまりに時
間の長い試合は観戦するのも大変ですし、次の予定もあるでしょうから。

 私も観戦のみならず、テニスの草大会に参加したりしています。草大会での
ルールは、大会ごとに異なっていたりしますが、さらに時間短縮が図られてい
ます。2ゲーム以上の差をつける必要なく6ゲーム先取でよかったり(最大で
も6-5というスコア)、デュースが無い1本勝負のノーアドバンテージ方式
だったり、1回だけデュースを実施したあとに1本勝負するセミノーアドバン
テージ方式などがあります。より多くの参加者がゲームを楽しみながら、大会
を進行させていくという工夫でもあります。持久力に多少の不安があっても、
試合時間が短いので、なんとかなるというメリットもありますが。

 ちなみにジュニア男子シングルスで日本人の望月慎太郎選手が優勝したのは
嬉しいニュースでした。今後も期待したい選手ですね。