総務やさん

「総務やさん」第804号

縄文経営のススメ
             ・・・・(株)総務システムサービス
                  代表取締役 伊藤 碩茂(ヒロシゲ)
 
 岡本太郎(1911-1996、芸術家)は縄文土器に強烈な憧れを持って
いました。縄文時代は1万5000年前から紀元前10世紀まで1万年以上続
きました。その後の弥生時代との違いは、前者の食料調達の基本は狩猟採集で
あり、後者は農耕が基本だったということです。

 9000年前、メソポタミアで農耕が始まったといわれています。どの文明
も狩猟採集牧畜から農耕への転換を経験しています。アルビン・トフラーが言
うところの”第一の波”(農耕革命・新石器革命)です。第二の波(産業革命)
第三の波(情報革命)も、革命によって人類は多大なものを得ましたが、失っ
たものも大きいのです。

 岡本太郎が感動した縄文土器の、弥生土器との最大の違いは、前者は、後者
と比べて極めて個性的で機能美はほとんどありません。宇宙人のような人形土
器は一度見たら忘れられません。縄文文化は”遊び”そのものです。狩猟採集
は、自然との関係において、臨機応変であり、自然の再生産に委ねるおおらか
さと楽観主義に満ち溢れています。宗教は”アニミズム”(すべてに魂が宿る)
が世界共通です。

 最近、弥生型経営から縄文型経営への転換が密かなブームになっています。
ビジネス環境が激変する中で、競合他社との闘いに明け暮れても、市場が縮小
状況では未来は全くありません。

 縄文経営と弥生経営を比較してみました。

縄文経営:ビジネスモデルを立て、直観的に動く
弥生経営:ビジネスプランを作って、計画的に動く

縄文経営:すべてのステークホルダーと協業する
弥生経営:競業他社との差別化で、比較優位を築く

縄文経営:既成概念にとらわれず、新しい価値を築く
弥生経営:ルールに従って、正確に業務を遂行する

縄文経営:”縁”を基盤にビジネスを組み立てる
弥生経営:投資に見合うリターンを回収する

(参考:最強の縄文型ビジネス 谷中修吾著 日経)


温故知新とは違いますが・・・
                  ・・・・野田 貴仁(のだたかひと)

 自宅で何となく音楽を聴く際に、音楽配信サービスを使っています。特定の
アーティストの特定の曲が聴きたいときは、ダウンロードサービスなり、CD
を購入するほうが良いと思いますが、そのときの気分に合わせて、「秋っぽい
曲」とか「落ち着いた雰囲気の曲」といった感じの、少しゆるいテーマに沿っ
ていろいろな曲を聴くようなときに向いていると思います。
 様々な使い方ができる中で、いくつかの曲を集めたプレイリストというもの
を使って音楽を聴く、という使い方があります。誰かが何かのテーマ性を持っ
て作ったプレイリストを公開していて、そのプレイリストも利用することがで
きます。

 先日、新人アーティストを特集したらしいプレイリストを見つけました。普
段ならあまり興味を引かないのですが、日本の新人だったら、いくらか分かる
かもしれないと思い、聞いてみました。最初に流れてきた曲が全然知らない曲
で、そのうち知っている曲が出てくるかも、と聞き続けましたが、ほぼ全滅で
した。自分としては、情報のアンテナをいろいろな方面に広げているつもりで
したが、なかなかキャッチできていないようです。アンテナが鈍くなっている
のかもしれません。

 ただそこで、アンテナが鈍くなったからという結論にするのは悔しいので、
できる範囲でアンテナを広げていく方法を考えてみたいと思いました。片っ端
から触れていくのでは余暇の時間が無くなってしまいますし。
 今時の方法というのは、どういうものなのでしょうか。そういう視点で考え
ると、AI等が推奨してくる仕組み、というのは有効かもしれません。それま
での過去の自分の趣向から、最新のものの中でも、興味を持ちやすそうなもの
を薦めてくれるのですから、良さそうです。選定がAIによるものなので、情
報のアンテナもAI任せになってしまうわけですが、それを入り口に、そこか
ら周辺に広げていけば、自分なりのアンテナを維持できそうです。

 プレイリストには様々なものがあって、「平成のヒット曲」をテーマにした
ものもあります。当然のごとく、すべて知っている、あるいは聞いたことのあ
る曲ばかりで、誰かと一緒に聴きたいなあと思うような曲も多いです。
 そのなかに一部、自分の記憶では平成なのか疑わしいものもありました。昭
和ではなかったか?と聴きながら思ってしまうような曲もあります。
 平成と聞くと、最近のことのように感じていますが、始まったのは約30年
前ですから、それなりに(人によって時間感覚には差がありますが)昔のこと
なのですね。

 この時期、年末に向けて、今年一年を振り返る機会が多くなるかと思います。
もう少し広く記憶を掘り下げて平成時代を振り返ってみると、あらたな気づき
があるかもしれませんね。