総務やさん最新号

「総務やさん」第753号

AGFAが世界を支配する
             ・・・・(株)総務システムサービス
                  代表取締役 伊藤 碩茂(ヒロシゲ)
 
 先日、トヨタとソフトバンクが合弁会社を本年度中に設立するという発表が
ありました。トヨタの危機感の強さが見える象徴的な出来事でした。
 Googleは年2兆円を自動運転の開発に投資しているようです。近未来
の車は、凡人の想像を絶するものになりそうです。

 AGFA(Apple、Google、Facebook、Amazon)が世界を支配し、既存の政治
勢力、国家、宗教、人種等の区分は、あまり意味を成さなくなるという、前世
紀のSFの世界が現実になりそうです。ある意味、恐ろしい時代がやってくる
かもしれません。

 前期高齢者である筆者は個人的には、知らぬ間に、この四強(Gang of Four
と言うそうです)のすべてにお世話になっております。恐らく、筆者の個人情
報は駄々洩れでしょう。しかし、その不安感は、その利便性の快楽には勝てな
いのです。

 ほんの10年ほど前、大半の人がネットで買い物をしない時代、ニッチで趣
味的なものを手に入れようとすれば、専門店かプロショップに出向いて、店頭
に無ければ、お店に発注を依頼するしか方法がありませんでした。最近経験し
たことですが、専門店に置いてあるものが、相対的に高価格で、品ぞろえも少
ないことに気づきました。恐らく生涯2度と買うことのない廉価で特殊な小物
(正式名称不明)を、Amazonで2~3検索ワードを変えて、検索すると、
見事に目的のものを見つけることができました。

 スマホがない時代、携帯メールが一般化しSNSが始まった時、若者の会っ
たこともない人物とのメールのやり取りを見て、筆者はコミュニケーションは
生身の人間とするものだという20世紀型固定観念の中に埋没していました。
今筆者はFacebookの中で会ったこともない人と対話してます。

 四強が世界を支配するならば、それは人類の選択です。どんな悲劇が待ち構
えていようと受け入れざるえないのです。四強を神と崇めたら、それは喜劇で
す。


思考停止していませんか?
                    ・・・・小田 忍(おだしのぶ)

 最近、アマチュアスポーツ界での不祥事がたくさん伝えられています。この
題材ではいろいろな切り口で捉えることが出来そうなので、今回はその第1弾
として、標題のような切り口を考えてみました。

 ひとつは「暴力行為」や「パワハラ」の問題です。
 よく聞くのは、「暴力は良くない」、とくに「自分たちの頃はともかく、今
のご時世では、暴力は駄目だ」というセリフです。

 ん・・・? その後は・・・? とテレビの前などでなりませんか? 

 これでは、何も考えることなくこういった事を口にしているだけであると思
ってしまいます。
 それは、一番聞きたい「何故?」が、すっぽり抜け落ちているからです。

 「××はいけない。なぜならば、△△だから、××のような不都合が発生す
る、あるいは、その可能性が高い。実際の事例として、□□のようなことが、
〇〇で起こった。」

 前述の「暴力はいけない」を例に挙げれば、例えば次のような何故いけない
のかの理由が言えるでのではないかと思います。

1)学問的に罰は良くないことが、心理学実験で確かめられている。

 オペラント心理学で電気ショックを罰として与えられたラットの行動は予測
不能である。

2)法律的に問題が起こる可能性がある。

 相手にけがを負わせてしまえば罪に問われることになる。

3)精神面で問題が起こる可能性がある。

 相手が精神的に追い詰められて、フラッシュバックが起こったり、PTSD
にならないとも限らない。

 などなど、これだけの根拠があるので(=だから、)暴力は効果が不明な上
にデメリットが多いので、駄目なのだ。・・・というように。

 ただ、暴力は駄目だといっているだけでは、根拠(論拠)や証拠(エビデン
ス)を並べた上での主張になっておらず、ただの言いっ放しになってしまって
います。

 英語だと、おそらく、議論における「暴力」の定義を始めにしておいて、そ
の議論の及ぶ範囲を明確にしておいてから、議論をすると思います。あるいは
ディベートのように肯定側・否定側で立論するかもしれませんが・・・

 言い訳じみた解釈をすると、日本人の良さ、日本語の良さ、日本語の難しさ
が影響しているのかもしれませんが・・・。

 さて、皆さんもわが身を振り返ってみると、例えば何かを部下に指示・説明
する場合も、ともすれば、言いっ放しになりがちになっていることはありませ
んか?

 きちんと理由を伝えてあげましょう。
 そのためには、「何故」をきちんと自分の頭で考えてみることが必要です。
少なくとも、相手に何故?とたずねられたら、「なぜならば、これこれ、こう
いう理由である」と言えるように、準備だけはしておくことをお勧めします。

 最近、我が家では、子供に対して「なぜ」をしっかり準備したうえで、物を
言わないといけないと実感する日々です。

 ちょっと無口になってきています、私。そう、思考停止状態です。